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【追記】2017年1月10日
台湾でただひとつ残っている活字屋さん「 日星鑄字行 」が、
繁体字フォントの生き残りをかけて、鉛版の修復に関するクラウドファンディングを開始しました。
↓ このプロジェクトのFacebookページ
https://www.facebook.com/rixingtypefoundry/
↓ Webサイト。寄付もここから(中国語ですが図解もあってわかりやすいです)
http://www.rixing2017.com/about
繁体字フォントの活字版を持っているのは彼らだけですが、
40年間使い続けてきた鉛版のなかには、損傷を受けたりしているものも沢山あるのだそうです。
修復したいと思っている繁体字フォントは合計12万字分あり、
内訳は以下の通り。
・正體(隷書体):7セット49,000字
・宋體(明朝体):7セット49,000字
・黑體(ゴシック体):6セット36,000字
それに対して、1日に職人が処理できるのは5字分。
「活字は淘汰される」と言われ続けながらも最後の一軒の活字屋さんとして残ることを選び続けてきた
この日星という活字屋さんからの提案は、
活字版を修復する訓練から開始して、実際に活字を修復しながらまた型を作ること。
これからも残り続けることを選んで行動したようです。
経費の運用分配についても(台湾らしくざっくりですが)公表して提案しています。
寄付についても、それぞれプランが公表されています。
活字修復プランはNTD500で0.5字分、といったように
NTD1,000、NTD3,000、NTD6,000、NTD15,000、NTD30,000それぞれの活字修復プランがあります。
そのほかNTD31,000(限定20名)のパソコン関連機材購入費サポートや、
金額問わず直接の寄付もできます。
問い合わせ「日星鑄字行」:rixingrixing★gmail.com(★→@に変えてくださいね)
念願の活字屋さん「日星鑄字行」へおでかけ
ずっと行ってみたいと思っていた
台湾で唯一の活字屋さん「日星鑄字行」。
会社のデザイナー女子たちを誘って行ってみました。
今はもうプリンタの時代で、
活字を使って印刷するなんて機会もなかなかないでしょうけど、
こちらは活字の保存のために
さまざまな活動をされていて、台湾ではもう有名な存在です。
繁体字中国語の活字を製造しているのはこちらだけっていうのも
すごく魅力的なのに、
一般の人でも活字が買えるなんて、とっても素敵!
私もさっそく活字ハンコを作ってみましたよ〜
カタログからフォントや大きさを選んで
お店の方に書いて伝えると
探して持ってきてくれます。
(子ども連れだったのでお願いしちゃいましたが、自分で探すのも良いですよね。)
100元でオプションの印鑑ケースに入れてもらえば
子どもでも押しやすいはず!
一文字から買えるので
ハートマークやダブルハピネスも買ってみましたよ♪
商品の性質上、いったん手に取ると販売できなくなるため、
「自分で選ぶ時は、買うと決めたものだけ手に取ってください」と書いてあります。
それでもあえて開放しているのって、それだけ一般にも活字を広めたいという思いからくるんだと思うのですが、
それってすごい愛だなぁ・・・と思います。
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位置としては台北駅のちょうど裏になりますが、
MRTだと中山駅から歩いて10分程度です。
活版への熱い思いあふれる「324版畫工作房」
そして活字屋さん「日星鑄字行」のお向かいに
可愛いお店がありました。
入ってみるとそこは、小さな活版工房のショップ!
お名前は「324版畫工作房」。
お向かいの活字屋さん「日星鑄字行」のダブルハピネスのデザインは、
こちらの「324版畫工作房」楊忠銘さんが作ったものだそうです。
楊さんは活字屋さん「日星鑄字行」をずっと応援していて、
たくさんの業界人に紹介し続けているそうです。
「日本からはNHKも取材に来たよ」と仰っておりました。
「すっかり有名になってしまったけれど、それでもこれからもずっと生存するために活動し続けているんだ」と。
ふだんは工房のみの営業ですが、
毎週金、土曜日の2日間だけはショップも開けているのだそう。
商品の写真は撮りませんでしたが、
「これは撮っても良いよ」と言ってもらえたのが
こちら、深い緑の活版印刷機。
「324版畫工作房」の楊忠銘さんが熱く語ってくれたのは、
この活版印刷期がお店にくるまでの物語。
活版印刷期を探しているとき、
台湾でも日本や海外製の活版印刷機は割と簡単に見つかるけれど
台湾製のものはなかなか見つからなかったのだそうです。
それでも、どうしても台湾製が欲しかったのは
台湾にも活版印刷の文化があったことを
きちんと目に見える形で証明したかったから。
台湾に活版印刷の文化があったことを口で伝えても、
実際に日本製や海外製のものを使っていたら
説得力がないから、と言っていました。
というわけで、頑張って探していた楊さん。
やっと古びた工場の隣に使われていない印刷機を見つけて
持ち主に売ってほしいとお願いしたところ
持ち主は数日間?(数週間?ちょっと聞き逃しました)しばらく考えたあと、
「売らないけれど、これは君に貸す。」といって借用書にサインを求められたそうです。
楊さんは借りた印刷機を磨き上げて
お店の真ん中に置き、とっても丁寧に使っています。
そうして使いはじめてしばらくして、
印刷機の持ち主は亡くなられたそうです。
楊さんが急いでご自宅に電話して事情を説明すると
ご家族の皆さんは、印刷機を譲ってくれたそうです。
店内には、この印刷機を使って
日々楊さんやスタッフの方がデザインした画版を刷って作られた商品が並んでいました。
私が買ってみたのは
季節をテーマにした商品ラインのなかから
「夏」。
ロマンティックで素敵でしたー!
違う文化に包まれて育った人が
作るデザインって、それだけでとてもドキドキします。
工房の雰囲気もとっても素敵でした。
こちらの商品たちは、台北だと「好樣VVG」さんに少しだけ卸していたりするそうですが
ぜひこの工房で手に取って
ものづくりへの思いを感じながら購入するのがおすすめです。
活字屋さん「日星鑄字行」基本情報
住所:台北市太原路97巷13號
電話番号:02-2556–4626
営業時間/月〜金 8:30〜12:30、14:00〜18:00
土曜9:30〜12:00
定休/日曜、祝日
http://rixingtypography.blogspot.tw/
台北ナビさんの記事
http://www.taipeinavi.com/shop/479/
活版工房「324版畫工作房」基本情報
https://www.facebook.com/324ps.tw
住所:台北市大同區太原路97巷16號
電話番号:02-2558-8880
ショップ営業/毎週金、土曜 10:00〜18:00
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