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たまには私の人生の中で大半を占める、仕事のことを。
私がこの先しばらくどんな仕事をしていきたいのか、だんだん固まってきました。
どうしてもなんでもやってみたくなる性分なのでひとつに絞るのって難しいですが
久しぶりに専門を決めました。
名前が変わっても、やっていることは人の心を動かすコンテンツを作ること
最近「コンテンツマーケティング」という名前がついたものの
やっていることはずっと変わらず、
”インターネット上に見込み顧客が関心のある良質なコンテンツを作り、
それを続けることで見込み顧客から引き合いをもらうこと。”
だいたいこんなところでしょうか。
今の日本でコンテンツマーケティングというと、
流行は動画だったり
キュレーションメディアやSEOコンテンツなどが主流でしょうか。
そこへ来て、私が台湾で主にやっているのは「文章=テキストコンテンツ」です。渋い!笑
例えば繁体字中国語メディアの記事コンテンツを作ったり、
企業のWebサイト内だったら
商品紹介はもちろんのこと、お客様の声だったり、人材採用サイト内のコンテンツを作って更新したり。
また、台湾では10人いたらそのうち7~8人はFacebookを使っている(*)くらい普及しているので
コンテンツの発信にFacebookは欠かすことはできず、
Facebookの運用や広告、キャンペーンの企画実行もやっています。
*2016年7月時点でFacebookが公表している台湾でのFBアカウント数は1,800万。出典:工商時報
台湾の人口が約2,300万人なので、ここではおよそ0.78%の普及率としています。
ディレクターとしてたくさんの繁体字中国語のWebサイトを作ってきて感じていたこと
私は台湾で就職してしばらくの間は、Webディレクターをしており、
中国語のWebサイト製作をたくさんお手伝いさせていただきました。
この仕事の中で大事な評価基準はどのようなものがあるでしょうか。
「QCT(品質、コスト、スケジュール)を守れたか?」
「クライアントが作りたいものを作れたか?(デザインやコンテンツ)」
「クライアントとのコミュニケーションがすばらしかったか?」
「コードがきれいに書けているか?」
もちろん、基本的なものから高度なものまで、かなり多岐にわたってあります。
だからこそ、どの基準で自分を測るかを決めることが大事だと思います。
やればやるほど感じたのは
私が最も大事にしたいゴールはWebサイトの納品やクライアントとのコミュニケーション(言うまでもなくもちろん大事ですが!)ではなく、
いちばんは、「そのサイトが効果を生んだか?」を追求し続けることでした。
だからサイトを公開したあともGA(GoogleAnalyticsというサイト分析ツール)を見ては
「こここう変えたほうがいいのかなー」「あっちを試してみたいなー」などと、いつもあれこれ考えるのが楽しいタイプでした。
Webディレクターの次はプロデューサーとしてWebサイト以外の広告やSEOなど
全体のマーケティングについて企画・実行するようなことをしていました。
でも広い領域をやればやるほど、
大事なのは「コンテンツとその根底にあるストーリーだ」という気持ちが強くなっていきました。
これは私の価値観につながると思います。
出版業界で培われた私の価値観
ちょっと話が脱線しますが、
昔、出版社に入社したての編集アルバイトだった頃のこと。
出版業界の集まりに参加してワクワクドキドキしていたところ、
業界で活躍している先輩の編集さんが「私は編集長に認められるように企画を作っている」と話されていて
びっくりしたことがありました。
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今思えば「媒体は編集長のもの」というのは、編集業界での鉄則です。
編集長の色、影響力が媒体の細部まで宿ることが魅力的な媒体を生むので、
編集部員はその色を濃厚で芳香なものにするために力を発揮するのが大事な仕事となります。
ちなみに「色」と言うのは十人十色に通じるひとつの例えで、無色や透明といったようにさまざまなパターンがあります。
「~らしさ」と言うと語弊がないかもしれません。
アパレルブランドや建築事務所に似ている構造かもしれません。
そんなわけで、編集長になるのがは出版業界ではひとつの分かりやすいゴールのひとつになります。
対して、私はあまり自分の色がありません。
ただ、私はよく人から「こうすることに決めている」というこだわりが強いと言われます。頑固ということで、褒め言葉ではないと思います。苦笑
私も悪気はないのですが、私の場合はどうやら自分の中での5W1H的なもの、たとえばだいたい
- What 何を伝えるか(一度に伝えられる要点はそんなに多くない。台湾人と日本人は価値を感じるポイントがけっこう違う)
- Why どうしてそれを伝える必要があるのか、相手にとってそれがアクションへの決め手=オファーとなり得るのか
- How どのような切り口、または方法で伝えるか
- Who どんな相手に伝えるか(そしてその相手はどういう潜在的または顕在的な課題を持っているか)
- When どんなタイミングで接触するか
- Where どこを接触ポイントに使うか
- How much そしてそれにはいくらくらいのコストかかりそうか(費用と時間)
こういうことを考えるのが好きなようで、その仮説を立てては崩すのが趣味と言っていいくらい楽しいようです。
何をどう作るかは「私の色」ではなく、ゴールに応じて自ずといくつかの仮説が出てきてしまっているんです。
その仮設をできるだけペルソナに近い人に聞いてもらって
また立て直して‥というのをして、最終的に自分の作りたいものを決めます。
モノづくりの行程は日本でも台湾でも同じ
自分が作りたいものが決まったら、
それに必要なプロフェッショナルの力を借りてそれをアウトプットする。
例えば日本酒に関するものだったら、死ぬほど日本酒が好きなフォトグラファーさんに撮ってもらう、
エステやスパに関するものだったら、自腹でエステに通っているライターさんに書いてもらう、といったように。
一度、豊胸エステというのが流行った時代がありまして
その豊胸エステの体験記事(広告)をライターさんにご相談したところばっさり断られ、
仕方なく自分で体験して書いた記事がめちゃめちゃ反響良かったんですが、
それは(貧乳な)私のナマの感想が他の女子の気持ちに刺さったからだと思います(TдT)
こうして、私のちっぽけな企画が、めでたく世の中に産み落とされることになります。
そして、作ったものの結果がどうだったか答え合わせをする、
反響が良かったときに、「やったね」と関係者に言い合えるときとか
反響を見ながらニヤニヤしたりする、これら一連の作業が楽しくてたまらない、ということのようです。
だからWebの編集部にいた頃は、ページのクリック率などを共有する「反響分析会議」がいちばん好きでした。
その頃は今のようにGoogleAnalyticsなんてなかった時代でしたが。。笑
これを台湾でやっていきたい
話を戻すと、
私は「目標を設定してそのためのコンテンツを作り、それを振り返ってまた次の製作に活かす」のが得意というか好きなようです。
というわけで、これを台湾市場でローカライズして実践するとどうなるのか?
ということをやるのをますます私の本業にしたいと思っています。
マーケティングオートメーションの時代にやるの?
とはいっても今やマーケティングオートメーションがキラッキラの時代。
ありとあらゆるものが高度なデジタル処理に任されるようになって、
コンテンツの自動翻訳が進んでいくと、
世の中の人の読解力というものが低下していくのかもしれません。
今後は「自動翻訳で使われやすいキーワードで作った文章が多国語に翻訳されやすいので良い文章です」みたいな
新しい「良い文章」が定義されるように鳴るのかもしれないです。
今の私が「良いコンテンツ」と思っているものが
受け手には「他と違って読みづらい」と思われるようになることもあると思います。
春節で日本に一時帰国したときに
息子が公衆電話を見て「わーママ、これドラえもんで見たことある!」と言っていました。
私の甘酸っぱい思い出が詰まっている公衆電話よ…
だから私も自分の生業を、変化に対応しながら進化させていきたいと思います。
こういうことをしているときはやっぱり本当に楽しいし、
理解してくれる人は少ないし、ニーズもまだまだ少ないですけれど、未来があると思っているから、苦しくても耐えられます。
また、それでも私に発注してくれた人に最大限貢献したいなという気持ちもあります。
まだまだしばらく奮闘していきたいと思います。
読んでくださる方がいるかわからないのですが、笑
またたまにそれについても書いてみたいなと思います。
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