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- 1 産後ケアで飲んだのは、生薬たっぷりのお茶
- 2 生薬たっぷり!「養肝茶」レシピをご紹介
- 2.1 「養肝茶」の材料
- 2.2 「養肝茶」の作り方
- 2.2.1 「枸杞(クコの実)」をこれくらい取り、鍋に入れます。
- 2.2.2 「黃耆(オウギ)」
- 2.2.3 「通草(ツウソウ)」
- 2.2.4 「杜仲(トチュウ)」
- 2.2.5 「紅棗(ナツメ)」
- 2.2.6 いったんここまでを鍋に入れたら、水で軽くゆすぎます。
- 2.2.7 「杜仲(トチュウ)」は手で割り、煮出しやすくします。
- 2.2.8 「紅棗(ナツメ)」も同じく包丁を入れることで煮出しやすくすると良いようです。スープなどに入れて実を食べる際には包丁は入れず、実の味が流れ出ないようにしましょう。
- 2.2.9 水をひたひたに入れ、沸騰してから弱火で40分コトコト煮出します。
- 2.2.10 私は大好きな「桂圓(ドライ龍眼(日本語読み:リュウガン))」を入れて甘くして飲んでいました。桂圓を入れる場合は最後の10分で入れましょう。
- 2.2.11 できあがり!
- 2.3 「養肝茶」は電気鍋(大同電鍋)でも作れます!
- 3 日本でも手に入りやすい黒豆で「黒豆茶」はどうでしょう?
- 4 産後じゃなくても普段から飲みたい!
産後ケアで飲んだのは、生薬たっぷりのお茶
産後ケアシッターさんが自宅に来て毎朝お鍋いっぱいに作ってくれたのが「養肝茶」。
台湾の産後ケアでは、とにかく身体を温めるために冷たい飲み物は一切飲まず、産後の弱った体に栄養を補給する漢方や生薬をたっぷり使ったお茶を飲みます。
中医学式なので二、三日飲んだからといって急に体が良くなるわけではないのですが、長期間飲み続けることで体質改善ができると言われています。
「漢方」と「中医学」は違う
「漢方」は中国から伝わって日本で発展した日本の医学で、台湾で私たちが触れているものは「中医学」、二つは全く違うものなのだそうです。なのでタイトルではイメージしていただきやすく「漢方」としましたが、以下では「中医学」としておきますね。
「漢方薬」と「生薬」の違い
生薬とは、植物や動物、鉱物などの天然産物由来の薬物のことです。乾燥・切断などの簡単な加工をして用いられます。
出典:生薬について|「生薬」と「薬酒」のなるほど事典|養命酒製造株式会社
「葛根湯」などお漢方薬は、上記のような生薬を複数組み合わせて作られたもののことを指すようです。
生薬たっぷり!「養肝茶」レシピをご紹介
肝臓は健康の要ということで、台湾で健康意識の高い人の間で広く親しまれているのが「養肝茶」。
脂肪肝やお酒をよく飲む人、コレステロールが高めの人に良いとされています。
産後は東洋医学で言う「肝火比較大(肝臓が疲れている)」状態なので、それをケアするためにこの「養肝茶」を飲むそうです。
「養肝茶」のレシピは色々あるようですが、友人からも「知りたい!」「次に台湾に行った時に漢方を仕入れて作ってみたい!」というリクエストを多々もらったので、産後ケアシッターさんから教わったものをここでご紹介してみます。
「養肝茶」の材料
配合は人それぞれらしいのですが、今回は比較的手に入れやすい生薬を使い、実際に私が作ってもらって飲んでいた「養肝茶」のレシピです。
桂圓は入れると甘くなるので入れてもらっていましたが、入れなくても大丈夫! どれも絶対に入れなければならない、ということはないようなので気楽に行きましょう〜。
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- 黃耆(オウギ)
漢方処方用薬:止汗、利尿、強壮の効を期待し、身体虚弱・皮下組織の水毒停滞を改善し、皮膚の増殖、排膿を目的とする薬方に配合する。(出典:新常用和漢薬集|公益社団法人東京生薬協会) - 枸杞(クコの実)
民間薬:滋養強壮作用があり、料理やクコ酒に用いられている。(出典:新常用和漢薬集|公益社団法人東京生薬協会) - 杜仲(トチュウ)
漢方処方用薬:強壮・鎮痛作用があり、肘関節の障害・血圧降下を改善する目的で薬方に配合される。(出典:新常用和漢薬集|公益社団法人東京生薬協会) - 通草(アケビ科のカミヤツデ、日本語読み:ツウソウ)
(消炎性利尿、鎮痛薬として、小便不利、関節リュウマチ、神経痛、月経不順などに応用する。血行改善、排膿、通経などに使われてきた。証におうじて冷え性、腰痛、生理不順、子宮内膜炎、膀胱炎などに使う。脚気にも尿をふやす目的で与え、妊婦の浮腫にも用いる。出典:漢方薬、生薬の通信販売 – 中屋彦十郎薬局) - 紅棗(ナツメ)
(漢方処方用薬:緩和、強壮、利尿、精神安定作用があり、多くの薬方に配合される。
出典:新常用和漢薬集|公益社団法人東京生薬協会) - 桂圓(中国語読み:グイユェン、龍眼(日本語読み:リュウガン)を乾かしたものです)
漢方処方用薬:補血・滋養・強壮作用があり、神経衰弱・不眠・健忘などを改善する薬方に配合される。 出典:新常用和漢薬集|公益社団法人東京生薬協会)
「養肝茶」の作り方
「枸杞(クコの実)」をこれくらい取り、鍋に入れます。
「黃耆(オウギ)」
「通草(ツウソウ)」
「杜仲(トチュウ)」
「紅棗(ナツメ)」
いったんここまでを鍋に入れたら、水で軽くゆすぎます。
「杜仲(トチュウ)」は手で割り、煮出しやすくします。
「紅棗(ナツメ)」も同じく包丁を入れることで煮出しやすくすると良いようです。スープなどに入れて実を食べる際には包丁は入れず、実の味が流れ出ないようにしましょう。
水をひたひたに入れ、沸騰してから弱火で40分コトコト煮出します。
私は大好きな「桂圓(ドライ龍眼(日本語読み:リュウガン))」を入れて甘くして飲んでいました。桂圓を入れる場合は最後の10分で入れましょう。
できあがり!
「養肝茶」は電気鍋(大同電鍋)でも作れます!
カップを2杯外鍋に入れて、内鍋に入れる水はひたひたより少なめに。
カチッとなるまでを2回繰り返すことで、電気鍋でも作れるそうです。
これならずっと火にかけっ放しで危ないということもないですね!
日本でも手に入りやすい黒豆で「黒豆茶」はどうでしょう?
シッターさんが旧正月中にお休みになり、来られなくなるからといって大量に炒ってくれたのが黒豆。黒豆茶は母乳の出に良いのだそうです。
作り方はとっても簡単。黒豆を皮が破れるまで丁寧に炒り、粗熱が取れたら、タッパーなどの保存容器に入れておきます。
この炒った黒豆をお好みでスプーン1〜2杯程度と、沸騰したお湯を保温ポットに入れ、20〜30分待てば美味しい黒豆茶のできあがり!
炒っている時は家中が黒豆の香ばしいいい香りでいっぱいになりました。
産後じゃなくても普段から飲みたい!
健康に気を使う人の多い台湾では、みんな体を冷やさないようにしています。「日本に行ったら飲み水に氷が入っていてびっくり!」というような文化です。(その一方で、かき氷やドリンクスタンドでめっちゃ冷たいの飲んでるからいつも矛盾してて可愛いと思っちゃう。笑)
この「養肝茶」や「黒豆茶」もそんな健康意識の高い人たちに普段から親しまれています。
シッターさんの家でも、家族に一日一杯だけ飲ませているそうです。私もやってみようと思います。
このブログを読んでくださっている方は日本から台湾に来る方、台湾在住の方どちらもいらっしゃると思いますが、
「台湾で漢方(というか生薬)を買ってもどうやって使えばいいか分からない…」という私と同じような状況でしたら、ぜひこんなお茶から試されてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、産後ケアシッターさんによれば
「桂圓(ドライ龍眼)」は台湾産とタイ産が出回っているけれど、シッターさんのおすすめは香りが高い台湾産だそうです。
スーパーで売っているのはほとんどがタイ産で、価格は少し安いのですが、とはいえ台湾産との差は数十元ほど。
台湾産の「桂圓」には時期があり、夏にできた龍眼を収穫して作ったものが出来上がるのが10〜11月の頃。1斤(600グラム)400元程度が目安とのことでした。ご参考までに!
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