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東京在住の超人気台湾人ブロガー・明太子さんとはじめた交換日記も、もう四回目!
コロナや豪雨など、日本は大変な状況が続いています。毎年、長男の夏休みには日本に帰省していましたが、今年は台湾から日本に戻ることができそうにありません。とても残念ですし、日本のことが心配です。
四回目のテーマは「お互いに、日本と台湾で学んだこと」。
明太子さんは日本で、私は台湾で、お互い自分の母国から離れて暮らし、働き、育児しながら学んだことについて綴っていきたいと思います。
日本/台湾に来て学んだこと
私が日本へ来て学んだのは、「こだわる」ということです。
例えば、私はもともとかき氷を食べなかったのですが、 日本に来てから天然氷で作られたかき氷に出合い、恋に落ちました。天然氷のかき氷は体に優しくて、食べても頭がキーンとならず、咳も出ません。ふわふわで口溶けは最高、とっても美味しいです。天然氷は大正時代から伝わる知恵のようで、食べるたびに日本人は食べ物にこだわっていると強く感じます。
食べ物以外でも、雨が降ると地下鉄の駅の待合場所や銀行のATMなど、あらゆる場所に傘立てがすぐに置かれます。どの傘立ても傘を取り出しやすくデザインされています。こうしていつも、日本のあちこちで日本人のこだわりや細やかな心遣いを見つけるたび、思わず笑顔になってしまいます。
もう一点は、「人と自然の関係を再考すること」。日本は私が暮らしたことのある中で最も四季がはっきり分かれた国です。カレンダーがなくても大自然や身の回りのものごとから季節感を感じ取れます。春には桜が街をピンク色に染め、秋にはカエデが真っ赤に色付き、スーパーにはたくさんの美味しいものが登場します。夏にはセミや花火、浴衣、そして冬には雪景色、おでん、こたつでテレビといった風物詩があります。
日本に来て、季節ごとに食器を変えたり、旬の食材を楽しんだりと、四季の移り変わりを楽しむことを覚えました。また、人間が実は自然の小さな一部だということも感じるようになりました。最近はエッセンシャルオイルや植栽に夢中で、植物から多くの癒しのパワーをもらっています。
私が台湾に来て学んだのは、なんといっても「多様性を受け入れること」。台湾に来てから気が付いたのは、職場でもどこでも「隣にいる人のバックグラウンドが違うのが当たり前」だということでした。
台湾にもともと暮らしていた人、そして大陸から来た外省人、客家人、原住民、最近よく話題になっている新住民など、背景が異なるたくさんの人々が一緒にこの島で暮らしていて、それは私の生まれ育った頃の日本とは全く違う社会でした。私も台湾で暮らす日本人のシングルマザーというあまり見られない属性でも、嫌な思いをするどころか、どこに行っても助けていただくことばかりでした。
それとこの間バスを降りたら、目の前で若い男の子同士がぎゅっとハグをしていました。ちょうどコロナがかなり深刻だったのが緩和した頃で、もしかしたらやっと会えた二人だったのかななどと想像しました。私は自分の息子たちが同性を好きになった時のことを考えます。こっちの社会の方がずっと良いなと思いました。
もうひとつは、「食事・身体・家族を大切にすること」。
台湾人と一緒に仕事をしていると、取材でもプレスツアーでも、どんな状況でも食事を大切にします。朝ごはん、昼ごはん、夜ご飯まできっちり食べます。私が日本で働いていた頃にはあり得ないことでした(おかげでめっちゃ太りました!)。
同じように、身体を大切にします。日本では生理が来て体調が悪くても言い出せませんでしたが、台湾では誰に向けても普通に自分が生理であることを伝えられます。生理が来ると、旦那さんや子どもたちは私を休ませてすべての家事をこなしてくれます(そして私が寝ている間、嬉しそうにゲームをしている)。
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そして、家族を大切にします。私がまだシングルマザーでローカル企業に勤めていたころ、大切なプレゼンがある日に長男が発熱し、家族ぐるみで仲良くしているママ友に預かってもらったことがありました。台湾人のやり手経営者でもあるその友人の旦那さんに「Yaeko、僕だったら相手にスケジュールを変更してもらって、すぐに子供を迎えに行って、その日はずっと家で面倒を見て過ごすよ」と言われました。彼は私を責めたいのではなく、「君は本当に日本人らしいな」というただの感想を伝えただけですが、私の心の中に「いつか私もそうなりたい」という種火が付いたのをしっかり覚えています。
日本人/台湾人から覚えたこと
次は日本人から覚えたこと。私は「収納整理」です!
まだ台湾に住んでいた頃、家はいつも散らかっていたし、イギリスに住んでいた時は所持品が少なかったので、収納整理のことをあんまり考えたことがありませんでした。東京に来て「空間」の大切さを感じ、収納整理の事を勉強し始めました。
実は「収納」は自分と物と空間の関係、そして自分の心と生活の関係だということがわかりました。(日本には参考になるたくさんの保管情報があります。これは非常に役立ちます!)これで、家族は「商品を購入する前に、収納空間を検討する」、「各商品の固定場所について家族と話し合う」、「「使用済みのアイテムはをすぐに元の場所に戻す」、「毎週自宅で必要のないものをチェックする」という4つのルール。毎回家を整えると、自分の心がもすごく落ち着くのを感じます。
もうひとつが、「時間の管理」です。私が日本に来たとき、周りの人から時間管理の非常に重要な鍵である「リズム」を学びました。毎日、毎週、毎月行うべきことが学校の時間割と同じくらい明確になると、習慣を形成するのは簡単です。(もちろん、私自身もリラックスタイムを計画しています。それはとても重要です!)
私が台湾人から学んだことはもう圧倒的に「スルー能力」!
台湾人はスルー能力がものすごく高い!
これはすさまじい能力だと思います。
バスや地下鉄で赤ちゃんがガン泣きしていても、助けてくれることはあれど、迷惑がるような人はほぼ皆無。「そういう時もあるよね」といった雰囲気でスルーしてくれます。これにどれだけ救われたか…。
日本人である私としては、この能力を使う時と使わない時のスイッチを切り分けることが大切です。そうでないと、ただの台湾化した日本人になってしまいます。笑
日本/台湾に来て起こった面白いこと
ずばり、「バスも電車も勝手が違う~~~!」です。
日本に来て、特に最初に公共交通機関を利用したとき、かなり困ったこと、わからないことがいっぱいありました。
(台湾ではバスに乗る人が手を挙げて運転手さんに停まってもらうので)バスを見るたびに手を挙げていましたが、日本はバスの停留所に立つだけで良くて、手を挙げる必要がないと後から知りました。
電車に乗る時も、最初は各駅停車・急行・特急の違いがわからず、なかなか乗れなかった時期もありました。(笑)
私は台湾で毎日、元気よくめっちゃ手を挙げてバスを止めています。笑
私も日本に帰るといつもタクシーのドアを自分で開けてしまって、運転手さんに「はいードアはこちらで開けますからね」と言われるし、うっかり東京で右側通行してしまうし、これらはすべて海外暮らしあるある。仕方ないですよね。
電車の違いは私もすごく苦手で、よく間違ってうっかり特快などに乗り「ああああぁぁ~~私ここで降ります!降ろして~~~!!」ってなってます。
それにしても、それを「日本で起きた面白いこと」に挙げてくるなんて、明太子さん心が美しい。
私の場合は、「実が赤いタイプのドラゴンフルーツを食べると…」っていうことです。
まだほとんど中国語が話せなかった、シングルマザー時代。
長男が幼稚園児のころ、夜に出した排泄物が真っ赤になっていて、血だと思って、泣きながら救急病院に連れて行きレントゲンまで撮ったのに何が悪いか分からず…。
数年後に台湾人ママ友との会話で、赤いドラゴンフルーツを食べた後の排泄物は真っ赤になると知って膝カックンしたことは、一生忘れられないです。
毎年ドラゴンフルーツの季節になると思い出します。苦笑
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